以前の記事で中学校、高校、大学の入試で、プログラミングがどう関わっているかを書きました。
今回は、入試でプログラミングを扱っている学校の一つである、品川翔英中学校について取り上げます
プログラミングの入試って具体的にはどんな感じなの?
といった疑問におこたえします。
品川翔英中学校ってどんな学校?
まずは、品川翔英中学校とはどんな学校なのか簡単にご紹介します。
自主、創造、貢献
自分の力で選択し、人生を切り拓いていくために、必要な3つの力を育てます
- 自主的に未来を切り拓く力
- 新たな価値を創造する英知
- 未来へ飛翔し貢献する力
1932年設立
東京都品川区西大井1-6-13(JR西大井駅が最寄り)
女学校としてスタートし、2020年度から共学に
1985年からLL教室(英語教育のための教室)を設置するなど、先進的な教育を展開している
生徒の成長を支援するメンター制度を導入するなど、生徒一人ひとりにしっかりと向き合ってくれる学校です。
募集要項
ラーナーズ型入試の4つのタイプの内1つが、プログラミング入試です。
全6回の入試日程のうちの第2回と第5回がラーナーズ型入試、つまりプログラミングで受験できる入試です。
特に第2回はラーナーズ型のみの入試ですので、プログラミングだけで受験することができます。
- ラーナーズ型入試とは・・・
- 「自律したLearnerを育てる」というカリキュラムポリシーに沿った入試
- ラーナーズ型入試の特色
- 「知識・技能+非認知能力」を測る
- ルーブリック評価を採用
- 4つのタイプの入試から、自分の得意を選べる
- 問題(一部~全部)が事前に開示される
- グループワーク入試
- 自己PRプレゼンテーション入試(問題開示)
- プログラミング入試
- 英語インタビュー入試(問題開示)
プログラミング入試
プログラミング入試では、与えられた課題に沿ってプログラミングして、機器を作動させるという形式で行われます。
2人~3人のグループでプログラムを作成します。
ドローンをつかって、教室に貼ってある猫と犬の写真を取りなさい
課題に対して、フローチャートを作成して、実際に動かしてみることが求められます
フローチャート出題
このように、ドローンを離陸するという最初の処理と、ドローンを着率するという最後の処理が与えられるので、その間、どのような処理があればいいのかを考えることになります。
フローチャート回答例
品川翔英中学校 中学入試関連資料より
https://www.shinagawa-shouei.ac.jp/jhhs/jh_materials_exam/
このように間の処理を考えることになります
答えを見れば、”当たり前じゃん”と思うかもしれませんが、何もないところから考えると、意外に抜け漏れが発生します。
実現したいことに対して、処理の順番を考えるというのは、プログラミングの基本です。
評価のポイント
コミュニケーション力
協働性
熱意など
プログラミング能力ではなく、グループで取り組むなかでのコミュニケーション力や協働性が評価されます。
普段から黙々とプログラミングしているようでは、なかなか評価されず、
みんなで楽しみながら協力しながらつくることができるかが大事ということです。
採点項目
- 課題の達成度
- 課題への取組姿勢
- 課題の達成に向けてグループの雰囲気をつくることができたか
- 協同して作業に取り組むことができていたか
- 取り組みの振り返りシートの内容
- フローチャートの内容
まとめ
プログラミング入試を実施している中学校のひとつである品川翔英中学校について、詳しく解説しました。
品川翔英中学校に合格するには、プログラミングが必須というわけではなく、入試方法の一つであること。
プログラミング入試だけで入学することもできるということ。
プログラミング知識だけでなく、コミュニケーションや協働性が問われるということ。
がポイントでした。
いかがでしたでしょうか。何か一つでもご参考になれば幸いです。
SNS等でシェアして頂けるととても励みになります。
私は、将来につながる「プログラミング」教育を、日本中の子どもたちが平等に受けられるようにしたいと思っています。
今のままでは一部の学校の子どもたちだけがそのメリットを享受し、そうでない子どもたちは置いてけぼりになってしまいます。
これ以上教育格差が拡大してしまうのは、何としても止めなければなりません。
この新しいチャンスをすべての子どもたちへ