プログラミングでどんなことができるの?
小学生でどこまでできる?
パパママ世代のほとんどは、小学生の頃に学校でプログラミングを学んでいないと思いますので、小学生がどんなプログラムをつくれるのかイメージがわかない人も多いはずです。
そこで今回は、小学生がつくった作品をご紹介していきます。
こういった作品例を子どもに伝えると
”こんなのつくりたい”
といったアイデアが出てくるかもしれません。
私もこんなのつくりたい!
夏休みの自由研究などにもいいかもしれませんよ。
おじいちゃんの飲み過ぎ防止システムⅡ 古山芽吹さん
岐阜県関ヶ原町立関ヶ原小6年の古山芽吹さんは、お酒が大好きなおじいちゃんの飲み過ぎを気にかけていました。
「おじいちゃんの飲み過ぎ防止システムⅡ」は、おじいちゃんが1日のアルコール摂取量を守って、健康に飲むことができるようにした作品です。
AIを活用するなど技術的にも素晴らしいですし、身近な人の健康を守るためという動機がすばらしい。
ターンテーブルにお酒をおくと、AIがお酒の種類を認識
お酒の種類からアルコール量を計算
1日の適切な摂取量(30グラム)を超えると、お酒ではなく水を飲むように促す
開発環境:Stretch3
機械学習:TeachableMachine
ロボット:LEGO BOOST
このプログラムは、全国小中学生プログラミング大会などで表彰されています。
ヤンバルクイナ危機一髪 小川りりかさん
沖縄アミークスインターナショナル小学校5年の小川りりかさんは、
沖縄県の固有種であるヤンバルクイナが、交通事故に遭うことに心を痛めていた。
この身近な問題をプログラミングでなんとかできないかと思い立ち、開発に着手しました。
作品は、ヤンバルクイナの鳴き声を検知すると、LEDを光らせ、音声を出すことで、運転手にヤンバルクイナが近くにいることを知らせるというもの
ヤンバルクイナの鳴き声をAIに学習させる
AIがヤンバルクイナの声を検知すると、LEDを光らせ、音声を出す
光と音で運転手に知らせ、交通事故を未然に防ぐ
キッズAIプログラミングコンテストなどで表彰されています
作品を選んだ基準
世の中にたくさんある作品の中からどのように選んだかですが
身近な問題をプログラミングで解決したもの
です。
お酒好きのおじいちゃんがついつい飲み過ぎちゃう問題を解決した、古山さんの「飲み過ぎ防止プログラム」
ヤンバルクイナの事故を防ぐ、小川さんの「 ヤンバルクイナ危機一髪」
どちらも自分が日々感じている問題を、プログラミングで解決した事例でした。
今プログラミングを勉強している子どもたちの中で、プログラマ―になるのはほんの一部です。
多くの子どもたちは、プログラマ―以外の様々な職業に就いて、お客さんや社会の問題を解決する側になります。
プログラミング教育のねらいは、プログラミングのすごい知識を身につけて、優秀なプログラマ―を育てることではありません。
文科省の手引きにもある通り、
身近な問題が、プログラミングで解決できることを知り、どうすれば解決できるかを考えて、実際にやってみること。
これこそが、プログラミング教育のねらいです。
プログラミング教育のねらい
コンピュータ等を上手に活用して身近な問題を解決したり、よりよい社会を築いたりしようとする態度を育むこと
文部科学省「小学校プログラミング教育の手引き」より
プログラミングをつかって身近な問題を解決する体験は、子どもにとってとても貴重な体験になると思います。
ぜひ幼いうちからプログラミング教育を受けさせてあげてください。
おまけ 簡単につくれる翻訳アプリ
私が経営するスクールで実際につくってもらったプログラムをご紹介します
翻訳アプリ「Translate1」です
身近に外国語を話す友だちがいる子どもが、英語から日本語、日本語から英語に翻訳できるアプリをつくってくれました。
このように、日本語を書くと、英語を教えてくれて、英語を書くと日本語を教えてくれます。
身近なコミュニケーションを解決するプログラムとして簡単につくることができます
小さな成功体験の積み上げで、賞をとれるような作品をつくれるようになってほしいと願っています。
まとめ
身近な問題を解決したプログラムを紹介しました。
すごいプログラミングスキルを身につけることが、プログラミング教育の狙いではありません。
ほとんどの子どもはプログラマ―になるわけではなく、プログラムを使って世の中の様々な問題を解決する側として活躍するからです。
小学生でも身近な問題を解決する体験ができる
それこそがプログラミング教育の価値です。
いかがでしたでしょうか。何か一つでもご参考になれば幸いです。
SNS等でシェアして頂けるととても励みになります。
私は、将来につながる「プログラミング」教育を、日本中の子どもたちが平等に受けられるようにしたいと思っています。
今のままでは一部の学校の子どもたちだけがそのメリットを享受し、そうでない子どもたちは置いてけぼりになってしまいます。
これ以上教育格差が拡大してしまうのは、何としても止めなければなりません。
この新しいチャンスをすべての子どもたちへ